大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和24(れ)978 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人Aの上告趣意について。

論旨は、要するに、原審のした証拠の取捨、判断及び事実の認定を非難するもの

であつて、上告の適法な理由とすることはできない。

被告人Bの上告趣意について。

論旨は、警察官吏の自白強制を主張しているけれども、原判決は被告人の警察に

おいての供述は証拠としていないのであるから、かかる理由をもつて、適法な上告

の理由とすことはできない。その余の論旨は要するに原審の事実誤認を主張するも

のであつて、これまた上告適法の理由とならない。

被告人Bの弁護人佐藤六郎の上告趣意第一点について。

かりに論旨のいうように被告人が警察で「ヤキ」を入れられた事実がありとして

も原判決が証拠とした検事に対する被告人の自白及び第一審公判廷における被告人

の自白が所論のように所謂不任意の自白であるとの証跡は本件においてこれを認め

ることはできない。論旨は採用するに値しない。

同第二点について。

論旨は原審の認定せざる事実の存在を主張し、これに基いて原審の事実認定を非

難し、ひいては、原審の科刑をもつて、憲法にいわゆる「残虐な刑罰」にあたるも

のと主張するのであるが、その前提事実において、既に、原審の認定するところと

相容れないのみならず、死刑そのものは憲法第三六条にいわゆる「残虐な刑罰」に

該らず、且つ、裁判官が、各具体的案件に対して、法律において許された範囲内で

刑を量定した場合に、かりに被告人の側から見て過重な刑と思われる場合でも必ず

しもこれをもつて、右憲法にいわゆる「残虐な刑罰」というべきものでないことは

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当裁判所の判例とするところである。(昭和二三年(れ)第一一九号、同年三月一

二日大法廷判決、同二二年(れ)第三二三号、同二三年六月二三日大法廷判決参照)

本件の科刑をもつて所論のごとく「残虐な刑罰」にあたるものとすべきでないこと

は、右判例の趣旨に徴して明らかである。

よつて、刑訴施行法第二条、旧刑訴第四四六条に従い主文のとおり判決する。

右は全裁判官一致の意見である。

検察官 草鹿浅之介関与

昭和二四年一二月三日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 粟 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

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